ベートーヴェン生誕250周年を締めくくるにはこの曲!!
ということで、ミサ・ソレムニスです。
最晩年の大作です。
第九よりも少し前に作曲されましたが、この曲が出来上がるころに
ベートーヴェンは第九の作曲にも取り掛かっています。
内容としては、ミサ曲、教会音楽ですが、
宗教としてだけでなく、
カトリック教会の神様だけでなく、
全世界の、全人類の平和のための音楽だと思います。
宗教観、政治観などに柔軟な思考を持っていたベートーヴェンは、
カトリック教会だけにとらわれず、
インドの宗教を勉強したり、フリーメイソンの思想を取り入れたり、
特にわたしが凄いなと思ったのは、
女性に対して、家庭や職場で、要するに社会で弱い立場なのはおかしい、
社会的権利がもっと強くあるべき、
家庭では、女性だけが家事をしたり子育てをしたりするのはおかしいと、
18、19世紀に生きる中で、女性の権利のことをこんなふうに考えていたなんて
とてもびっくりしました。
ベートーヴェンは頑固者というイメージが強いですが、
芸術に対して真面目で厳しかっただけで、
本当はすごーーーーおく優しい人だったと思います。
残っている手紙や日記などに書かれたものを見ると、
凄く謙虚で、忠実で、特に道徳心とか人の心の分かる人なんだなあという印象があります。
ベートーヴェンに限ったことではないですが、
大成している人はやはりみんな凄い努力をして、勉強をして、
練習をして、過去の先輩から学び、
そこから自分へと繋げている感じがします。
先人を甘んじないというか、常に新しいことをしつつもその裏では歴史の勉強をしっかりやっているんですよね。
ベートーヴェンは耳が聞こえなかったので、人嫌いになったとも言われています。
会話に入れず、だけど自分が耳が聞こえないと周りに公言できなかったベートーヴェン。
自分は音楽家なのに耳が聞こえないなんて、屈辱とか羞恥と感じていたようで、自分はこの世界で一番醜いとすら言っています。(ノД`)・゜・。
話しかけても答えない、会話に入ってこない、人々はそんなベートーヴェンに無視されたとか、ぶすっとしてるとか、そんなふうに感じたことでしょう。
ベートーヴェンも日記の中でそのように書いています。
「本当はみんなと話したい、笑い合いたいのに、みんな僕を変人のように見ている。
本当は違うのに、その視線が耐えられない。」
と、だんだん人を避けるようになっていきます。
心がいたい(ノД`)・゜・。
だけどそんな苦難を乗り越えベートーヴェンは、
人々のために、世界の平和のために音楽を作り続けます。
自分の音楽は貧しい人、苦しい人、心が綺麗な人のためにあるといっていたベートーヴェン。
どんなに苦しくても他人のために、知らない誰かのために力を注いでくれました。
そんな、愛と平和を歌うこの曲は、
年末にぴったり!!!
是非聴いてみてください。
上のYouTubeの概要欄にも少し解説書いています。